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とてもじゃないが表に置けない痛さ炸裂の雑文をどうにか供養するために設けた墓場のような場所。
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最期を迎えて消え行く彼女に
同行することを決めた

醜い自分の醜いものを、全部閉じ込めてしまったら
最後に残るものなんて何もないだろう

闇に呑まれて落ちていくこの身体を
留める手段も、理由もない

(――左甫くん)

それでも
この世界に破片のような何かが残ったとしたら

きっとそれは
君への想いだろう

これは、これだけは

どんなに僕自身が
汚れていたとしても

美しかったと、言えるから。

そう、
守らなきゃ、じゃなくて、

僕は守りたかったんだ

うつむき流したあの涙を、
もうこれ以上流させたくない
不安に駆られて泣き叫ぶ君を
もうこれ以上傷つけたくない

それが僕の責任でも、
そうじゃなくても
僕はきっとそう思った

そう、守らなきゃ、じゃなくて、

僕は君を――ただ守りたかっただけなんだ。


どこまでも自分勝手に
君に関わってしまった
君の視界に、心にまで
入り込んでしまった

あの日見つけた君の姿を
どうすればなかったことに出来るのだろう

どうしようもないくらい
後悔しているはずなのに

僕の中に今残り続けるのは

どうしようもないくらい君ばかりで

君を消せない自分が
そういう自分が
本当に最低で
だから
僕が消えなくちゃと思っているのに。

消え行く彼女と自分の存在
身体の感覚も薄れていく中
君のことを僕は最後の最後まで
手放すことは出来なかったみたいだ。

――だからせめて、もう見つかることのないように。

僕という存在が消え失せたあとの世界に
残った小さな破片みたいなこの感情が

――もう二度と、君を見つけてしまわぬように。

ただ、祈って目を閉じた。

+ + + + + + + + + +
平たく言うと「俺のことは忘れてくれ」をかなり誠実に実行しようとしたんですよね、左甫。元々フネを3年間守りきって役目終えたら消える気満々な感じと言えばそうですが。

肉体は鳥居の所にあるのにみんなの記憶から抹消される、ってことはフネに発見された時は徐々に消えてる最中というかなり危うい感じだった?…とだいたいそこらへんの妄想です。
もし消えている真っ只中だったなら記憶も徐々に薄れているだろうし、そんな中でもフネだってすぐ分かるってことはそれだけ簡単には消えない大きな存在だったってことだよね!みたいな。
むしろもうあそこで寝てる左甫は消えずに残った「フネを気にしてる」部分だったから、フネだけに見えてたんじゃないのか、とか(じゃないと右兄があっさり見つけそうだし)
色々想像しがいがあります。
あとは「守らなきゃ」っていう義務感だけとちゃうやろ絶対、と言いたかった。

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