とてもじゃないが表に置けない痛さ炸裂の雑文をどうにか供養するために設けた墓場のような場所。
初めて自分が欲しいと思ったもの。
初めて自分で手離したもの。
たまに会えればいいと思っていた。
仲間としてそばにいればと思っていた。
彼女自身に汚れて欲しいわけじゃない。
たとえ血を流し、略奪をするのがこの身でも
帰った場所に、あの笑顔があれば。
ただ隣にいさえすれば。
それでいいと思っていた。
――なのに。
手を離そう。誰より早く。
一緒に堕ちて欲しいだなんて
思ってしまう、その前に。
あの日あの時、握られた手を握り返していたら
彼女は今も俺の側にいたかもしれない。
名前を呼ばれ、呼んでと言われ、結局俺は何も言わなかった。
手を握られ、手を離され、結局俺は何もしなかった。
悪人だろうが盗人だろうが、「友達」と笑顔を向けてくれる心につけこんで、
さらってしまうことは容易かっただろうけれど。
そんなあいつだからこそ、俺は。
長く寄り添い共に歩むにつれて生まれてしまう親愛の類は
いつかきっと、奇麗なあいつを俺のいる暗闇へ駆り立ててしまうだろうから。
俺と一緒にいるという、ただそれだけの
そんなくだらない理由で、一緒に堕ちてくれることは分かっているから。
手を離した。誰より早く。
一緒に堕ちてあげるだなんて
言われてしまう、その前に。
ただ黙って見送った背中。
何も言えなかったのか、言わなかったのか。
何もできなかったのか、しなかったのか。
どちらでもいい、答えはいつも
空っぽのこの手のひらの中に行きつく。
初めて自分で手離したもの。
たまに会えればいいと思っていた。
仲間としてそばにいればと思っていた。
彼女自身に汚れて欲しいわけじゃない。
たとえ血を流し、略奪をするのがこの身でも
帰った場所に、あの笑顔があれば。
ただ隣にいさえすれば。
それでいいと思っていた。
――なのに。
手を離そう。誰より早く。
一緒に堕ちて欲しいだなんて
思ってしまう、その前に。
あの日あの時、握られた手を握り返していたら
彼女は今も俺の側にいたかもしれない。
名前を呼ばれ、呼んでと言われ、結局俺は何も言わなかった。
手を握られ、手を離され、結局俺は何もしなかった。
悪人だろうが盗人だろうが、「友達」と笑顔を向けてくれる心につけこんで、
さらってしまうことは容易かっただろうけれど。
そんなあいつだからこそ、俺は。
長く寄り添い共に歩むにつれて生まれてしまう親愛の類は
いつかきっと、奇麗なあいつを俺のいる暗闇へ駆り立ててしまうだろうから。
俺と一緒にいるという、ただそれだけの
そんなくだらない理由で、一緒に堕ちてくれることは分かっているから。
手を離した。誰より早く。
一緒に堕ちてあげるだなんて
言われてしまう、その前に。
ただ黙って見送った背中。
何も言えなかったのか、言わなかったのか。
何もできなかったのか、しなかったのか。
どちらでもいい、答えはいつも
空っぽのこの手のひらの中に行きつく。
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