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とてもじゃないが表に置けない痛さ炸裂の雑文をどうにか供養するために設けた墓場のような場所。
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※昔古典の授業中に読んだ話の要約。


昔々、親を亡くした兄弟がいました。

兄弟は亡き父母を慕い続け、連れ添って両親の墓へ足繁く通い続けました。まるで生きているかのように墓の中の親に自分の悩みや心配事を涙を流して語りました。
その嘆きはあまりあり、宮仕えをし始めた兄は、仕事に支障が出るほどでした。

このままでは悲しみはいつまでも癒されないとして、兄は墓の回りに、植えれば悲しみや苦しみを忘れさせてくれるとされる「忘れ草」を植えました。
そうしてしだいに墓参りに行こうという弟の誘いを断るようになりました。

弟はそれを憎らしく思い、兄とは反対に親への想いを決して忘れぬよう「紫苑」を植えました。

植えた紫苑のせいでしょうか、ますます忘れることはなく、弟は欠かさず亡き親の元へ通いました。

そんなある日、墓の中から声がして「自分はこの両親の遺体を守っている鬼だ」と言いました。
長年ここで兄弟の様子見ていたという鬼は、怯える弟に言いました。

「兄さんもそうではあったが、お前の親を慕う心は本当に深い。自分は鬼の姿をしているが、ものに感動する心があり、またその日の出来事を予知する力がある。お前を守るため何かあれば夢で知らせてやろう」
と言いました。

それから、弟は毎夜予知夢を見るようになりました。

このことから、「紫苑(しおん)」のことを「鬼の醜草(おにのしこくさ)」と言うようになったそうです。

いつまでも悲しみ続けてはいけないと忘れ草を植えた兄と
悲しみを抱き続けようと紫苑を植えた弟。

愛していたゆえに忘れ草を植えなくてはならなかった。
愛していたゆえに紫苑を植え想い続けたかった。
そして恐れられるはずの鬼が、その想いを解した。

鬼の醜草、なんて一見綺麗な響きではないけれど、捉えようによってこんな素敵な名前になるものですね。
そんな切ないような暖かいような話。

+ + + + + + + + + +
伊賀ずきんがこれを話して聞かせてレオをなだめるってネタを考えたけど上手くオチなかったのでボツったものの一部。「鬼の醜草」って、レオがものすごく嫌がりそうな名前なのにすごく綺麗な話だなーーと当時しみじみ思いまして。

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